人口減による家余り、一極集中の是正、規制緩和、定借の普及……。中長期的に見て、これらが一戸建てやマンション価格を引き下げる方向で作用するのは間違いない。しかしそうなると買い替えによるマイホームのステップアップは非常に困難になる。『日本経済新聞』の調査によれば、「現在の住宅に生涯住み続けようと考えているか」との問いに、「住み続ける」と答えたのは全体で三四・七%。マンションの一次取得者に限れば、一〇・九%にすぎない。つまり一次取得者の約九割は、買い替えを前提にマンションを買っているのだ。しかし買い替えは、相場の値上がりを前提とした、まさにスゴロク方式の「転売」の発想であって、相場が下がる現在のようなデフレ状況では事実上不可能である。特にバブル期の高値をつかんでしまった人たちは、中古市場の大低迷で、買い替えしたくても身動きが取れないのが実情だ。
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