神陵台東住宅53号棟が提示した団地型マンションの問題も大きい。団地型マンションの多くは現行の容積率を下回って建てられており、神陵台東住宅のように一棟だけが建替えを余儀なくされた場合、余剰している容積率をどのように使うのか、また、復興後の管理組合運営はどのようにすればよいのかなどの問題が生じる。前者の問題に関しては、二〇〇二年の区分所有法の改定は、団地全体の建替えと一棟または数棟の建替えを新たに規定したので、これに従うことになる。
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つまり、被災した当該棟の区分所有者および議決権の各五分の四以上の賛成で建替えを決議し、その内容に全体の区分所有者の四分の三、および当該棟を除いた区分所有者の四分の三が同意すれば建替えが可能になる。後者の問題に関しては、区分所有法は団地全体で共用する「団地共用部分」に関する条項を設けている。言い換えると団地を構成するそれぞれの棟は一棟ごとに「棟共用部分」をもち、棟ごとに建物の管理をしていくことが前提になっている。神陵台東住宅53号棟がそうであったように、多くの団地型マンションでは「団地共用部分」と、「棟共用部分」の概念規定が十分にされておらず、団地全体を運命共同体としているところも少なくない。しかしながら、いったん災害に襲われると事態は簡単ではなく、復興は棟単位でおこなわれることをあらかじめ知っておかなければならない。